診療科・部門の紹介

人工関節センター

  • ごあいさつ・
    医師紹介
  • 股関節・膝関節
    専門外来について
  • 股関節・膝関節の
    手術について
  • 麻酔および
    輸血について
  • 手術前後の
    リハビリについて
  • 人工関節の問題点・
    合併症など
  • 施設内ボーンバンク・
    日本人工関節登録制度
  • 医療費について

人工股関節や人工膝関節手術の
最新の知識や技術を
いち早く取り入れ、
患者さんにより良い医療をご提供

高齢化社会にともない、変形性関節症や関節リウマチなど、関節の痛みを引き起こす疾患でお悩みの患者さんはたくさんいらっしゃると思います。比較的軽症の患者さんは消炎鎮痛剤や関節注射、筋力トレーニングなどの保存的治療で症状の緩和が得られますが、関節破壊の高度な患者さんに対しては、痛みをなくし関節の機能を取り戻すために人工関節置換術が広くおこなわれています。現在の人工関節手術は長期成績も向上し20年以上の耐久性が期待されており、麻酔の進歩ともあいまってわが国でも手術件数は年々増加傾向にあります。
このたび多治見市民病院では、人工股関節や人工膝関節手術およびそのリハビリテーションや看護に関して最新の知識や技術をいち早く取り入れ、患者さんにより良い医療を提供することを目的に、人工関節センターを開設いたしました。

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医師紹介

人工関節センター長

田中 歩

AYUMU TANAKA

経歴

筑波大学医学専門学群 卒業
筑波大学付属病院
筑波学園病院
日立製作所総合病院
国立霞ヶ浦病院
北茨城市立総合病院 整形外科科長
東海記念病院 整形外科部長・人工関節センター長

専門医等の資格
  • 日本整形外科学会 整形外科専門医
  • 日本整形外科学会 リウマチ医
所属学会
  • 日本整形外科学会
  • 中部日本整形災害外科学会
  • 日本股関節学会 評議員
  • 日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会
  • 日本人工関節学会 評議員
  • 岐阜人工関節フォーラム 幹事 他

非常勤

森島 達観

TAKKAN MORISHIMA

経歴

愛知医科大学医学部 卒業
愛知医科大学 整形外科 講師

専門医等の資格
  • 日本整形外科学会 整形外科専門医

股関節・膝関節専門外来について

毎週木曜午後、センター長・田中医師による股関節・膝関節専門外来を行っております。
股関節・膝関節専門外来では、当科で手術をご希望の患者さんはもちろんのこと、
膝や股関節の手術について詳しくお知りになりたいという方や、
他院通院中の方のセカンドオピニオンなどにも対応いたしますので、お気軽にご相談ください。

診療時間木曜午後14:00~16:00(完全予約制)
TEL0572-22-5211※紹介状の有無を問わずお電話で
ご予約いただけます。

術後の定期受診についてのお願い

現在の人工股関節や人工膝関節は20年以上の耐久性を期待されていますが、
人工関節の摩耗(すりへること)や骨と人工関節の間のゆるみ、
術後の感染といった問題はまったくなくなったわけではありません。
また、人工関節の摩耗やゆるみは、かなり進行するまで自覚症状がないことがほとんどです。
そのため、手術を受けられたあとは、痛みなどがまったくなくても1年に1度は外来を受診していただき、
レントゲン写真などのチェックを受けていただくことが必要です。
当院で手術を受けられた患者さんは、術後の定期受診にご理解・ご協力をお願いいたします。

股関節・膝関節の手術について

股関節の手術について

当院では人工股関節全置換術(THA)の場合、大腿骨側は原則として
金属性のポリッシュ・テーパーステムというタイプの機種を用いてセメント固定します。
すでに40年におよぶすぐれた長期成績が明らかとなっており、
現在世界で最も多く使用されているセメント固定ステムです。
骨盤側は、セメントレスカップ(金属製)とセメント固定カップ(ポリエチレン製)を
患者さんの骨の状態に応じて使い分けています。
具体的には骨盤側の骨欠損が軽度な場合はセメントレスカップを用い
骨欠損が重度な場合はセメント固定カップに骨移植を併用して対処しています。
通常3週間程度での退院を見込んでいます。
特殊な手術として、先天性股関節脱臼後の高位脱臼股に対する大腿骨短縮骨切り併用THAや、
骨欠損の大きな初回人工股関節や磨耗(すりへること)・ゆるみをきたした人工股関節の入れ替えなどに
際してImpaction Bone Grafting法(細片化した骨を強固に圧迫・充填する骨移植法)を用いた
手術もおこなっております。
また、近年注目されている股関節唇損傷に対する股関節鏡手術や、
臼蓋形成不全に対する骨切り術もおこないます。
それぞれの患者さんの病態に合わせた治療をおこないますので、ぜひご相談ください。

膝関節の手術について

人工膝関節全置換術(TKA)の場合は、安定した膝の曲がりが得られるPS型(後方制動型)と
よばれるタイプの機種を用いてセメント固定します。
手術は片側のみの場合1時間15分程度です。
通常は手術の翌日から全体重をかけての歩行練習を開始し、3週間程度で退院可能です。
TKAの場合、膝の可動域にはどうしても制限があり、平均で膝の曲がりは120度程度です。
手術後は正座はむずかしいため、イス中心の生活に変えていただく必要があります。
膝の痛みが片方だけでなく両方とも強い場合には、両側同日手術もおこなっております。
両側同日手術の場合も翌日から歩行を開始し、約4週間で退院可能です。
また、膝関節の変形が比較的軽度で内側だけに関節破壊がある場合には、
単顆置換型人工膝関節(UKA)や高位脛骨骨切り術(HTO)などもおこないます。
UKAの場合膝の曲がりが平均で135度可能で、正座ができる方もいらっしゃいますし、
入院も2週間程度で済みます。
HTOの場合も近年の手術法の改良により4週間程度で退院可能となりました。
UKA・HTOとも通常1時間以内の手術で両側例でも輸血不要ですので、
膝関節の変形が高度になる前にUKAやHTOを考慮してもよいと思います。
他にも関節鏡手術など病状に応じた治療をおこないますので、ぜひ一度ご相談ください。

麻酔および輸血について

麻酔について

麻酔は原則として、専門の麻酔科医が担当します。
人工股関節や両側同時人工膝関節の場合は全身麻酔でおこないます。
片方の膝関節のみの手術の場合は腰椎麻酔(いわゆる下半身麻酔)に加え眠り薬を用いて手術をおこないます。患者さんのご希望もうかがった上で麻酔方法を選択しますのでご相談ください。
近年の麻酔方法などの進歩により高齢者の方でも安全に手術が可能となり、
人工関節の全国調査では人工膝関節の手術を受けられる患者さんは最も多いのが70代、
ついで80代の順となっております。
もう年だから、とあきらめておられる患者さんも、ぜひ一度ご相談ください。

輸血について

人工股関節(THA)では通常300~400ml程度の術中出血があります。
人工膝関節(TKA)の場合、手術中の出血はほとんどありませんが、
術後の内出血が片方の膝の手術で600~800ml程度あるといわれています。
当院では輸血に伴う合併症を避ける目的で必要に応じて
自己血輸血(手術前に自分の血液を採取し保存しておき、手術中や手術後の輸血に利用すること)を
おこなっており、ほとんどの手術で同種血輸血(他人の血液を輸血すること)を回避できております。

手術前後のリハビリテーションに
ついて

リハビリテーションセンターでPT(理学療法士)・OT(作業療法士)がリハビリを行っています。
手術前には詳細な身体計測をおこない、手術後は原則として翌日よりリハビリを開始することによって、
安静による合併症や機能の低下を極力防ぎ、早期に社会復帰できるよう取り組んでいます。

人工股関節のリハビリテーションについて

当院では手術前日よりPT(理学療法士)・OT(作業療法士)が、
術後合併症予防を指導し、すぐに離床が進められるよう介入します。
手術翌日より関節可動域訓練、筋力訓練・歩行訓練を開始し、数日以内に病棟内歩行獲得、
退院時には独歩もしくは一本杖で安定した歩行獲得を目指します。
また、脱臼危険肢位の指導を行い、実際に浴槽やトイレ、ベッド等にて日常生活動作訓練を行います。
必要に応じて退院前にご自宅へ伺い、住宅改修や福祉用具提供の提案、
日常生活動作のアドバイスをすることもあります。

人工膝関節のリハビリテーションについて

人工股関節のリハビリテーションと同様、
手術前日よりPT(理学療法士)が術後合併症予防を指導し、術後早期離床を目指します。
手術翌日より関節可動域訓練・歩行訓練を開始し、数日以内に病棟内歩行獲得、
退院時には独歩もしくは一本杖で安定した歩行獲得を目指します。
また、人工股関節のリハビリテーション同様、住宅改修などの提案をさせていただくこともあります。

人工関節の問題点・合併症など

現在の人工関節は20年以上の耐久性が90%以上の患者さんにあると考えておりますが、
やはり合併症はゼロではありません。
人工関節の問題点として、まず第一に磨耗(すりへること)とゆるみがあげられます。
磨耗が進むと人工関節のゆるみや不安定性が生じ、人工関節の入れ替えが必要になることがあります。
人工関節のゆるみとは、人工関節と骨が接する部分で、骨がもろくなったり吸収されたりしてしまい、
人工関節がぐらぐらになってしまう状態です。ゆるみがひどい場合も人工関節の入れ替えが必要になります。

そのほかに、人工関節の合併症で最も治療に難渋するものとして、術後感染があります。
体内に人工関節という異物がはいるため、細菌などが繁殖しやすくなり、
また感染してしまうと治りにくくなります。
感染は手術直後だけでなく、数年以上たってから起こることもあります。
人工関節の感染の場合は外科的な治療、特に人工関節の抜去が必要になることがほとんどです。

また、人工股関節の場合は、正常な股関節よりも骨頭が小さいため脱臼しやすく、
ある一定の角度以上曲げたりひねったりすると脱臼することがあります。
頻繁に脱臼を繰り返す場合は人工関節の入れ替えが必要になることもあります。

一般的な手術にともなう合併症としては、心不全や肺炎などがありますが、
近年とくに注目されている合併症が血栓性肺塞栓症です。
いわゆるエコノミークラス症候群と同じもので、下肢の静脈にできた血栓(血のかたまり)が
肺の血管に詰まると突然死を起こすこともあります。
過度の安静は血栓の原因となるため、当院では手術翌日からの歩行練習やフットポンプによる
下肢のマッサージをおこなうとともに、必要に応じ抗凝固薬も併用して予防に努めています。

感染防止について

人工関節手術においてもっとも恐ろしい合併症のひとつが術後感染です。当院では術後感染をできるだけ減らすために、人工関節手術は通常の手術室よりさらに清潔度の高い手術室でおこなっております。
また、手術に参加する医師・看護師は宇宙服のような手術用ヘルメットを使用するなど最新の設備を有しております。

施設内ボーンバンクおよび
日本人工関節登録制度について

施設内ボーンバンクとは?

人工関節手術の普及にともない、人工関節のゆるみや磨耗に対する入れ替え(再置換術)手術や、重度骨欠損を有する初回手術の患者さんが増えてきています。
そのような手術では大量の骨移植を必要とすることが多く、自家骨(患者さん自身の骨)だけでは足りない場合がほとんどです。そのため、当院では施設内ボーンバンク(人工関節手術の際に切除した骨を加温処理したのち-70℃以下の超低温で凍結保存し、他の患者さんの手術の際の骨移植に使用する)を開設し、必要に応じて同種骨移植も可能な体制をととのえております。
また、手術を受けられる患者さんならびにそのご家族には、手術の際に切除した骨をボーンバンクに提供していただくお願いをすることがございますが、ご協力をお願いいたします。

日本人工関節登録制度について

人工関節手術は股関節や膝関節の痛みで歩行が困難となった方には大変有効な手術法で、
現在、全国の施設で年間10万人以上の方がこの手術を受けておられます。
日本人工関節登録制度はこの手術の成績向上を目的として、手術の長期間におよぶ有効性、
信頼性を調査するものです。
各医療機関で登録された情報に基づいて、手術の有効性、問題点、製品の有効性などを分析・検討し、
今後の手術の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目的としています。
手術を受けられる患者さんには、制度の主旨をご理解頂き
登録調査にご協力いただきますようお願いいたします。

医療費について

  • 高額療養費の対象となる場合もありますので
    詳しくは医事課入院係までお問い合わせください。

限度額認定証とは

通常一般の方の場合、退院時に病院窓口にて3割負担分を支払ったのち各保険者へ申請することで、
自己負担額を超えた分(高額療養費)が後日払い戻しとなります。
限度額認定証とは、事前に申請することにより病院窓口での支払いが
はじめから自己負担限度額(所得によって異なります)のみとなる制度です。 人工関節手術は高額療養費に該当しますので、この制度を利用することをお勧めします。

限度額認定証の手続きについて

申請書入手

市町村または社会保険事務所(会社)から
申請書を入手してください。

申請書提出

必要事項を記入し、申請書の入手先へ
提出してください。

認定書発行

限度額認定証が発行されます。

提 示

多治見市民病院の1階総合受付へ
提示してください。